初めてのお酒は、父と交した缶チューハイ

20歳の誕生日を迎えた日。この日は友達がお祝いをしてくれるということで、大学の講義が終わったあとに数名の友達と一緒に夜まで遊んでいました。プレゼントをもらったり、ケーキをもらったりと本当に嬉しかったです。いい気分でお家に帰ってきました。当時私は母と喧嘩して家を出ていたので、母とは離婚して実家に暮らす父と一緒に暮らしていました。私が困った時は、どんな時でも助けてくれる優しい父。私達姉妹はそんな父が大好きでした。家に変えるとまだ仕事から帰ってきていない父。今日からお酒を購入することができるし、飲むことだってできます。「父と一緒に乾杯したい。」と思った私は、ビール好きの父のために、コンビニまでビールとチューハイを買いに出掛けました。コンビニから帰ると父は帰宅していました。「誕生日おめでとう。」毎年誕生日にはそう言ってお小遣いをくれます。私もお返しとばかりにビールを差し出しました。父は少しびっくりした様子でした。「もう堂々と飲める年になったから一緒に飲もう。」私がそう声をかけると、すごく嬉しそうに笑ってくれました。「乾杯!」と言って二人で「プハー!」とため息をつきました。こんな時にしか言えないと思ったので、「ここまで育ててくれてありがとう。」と言うと、泣いたことを見たことがない父が、少しだけ涙ぐんでいました。私が大人になって初めて飲んだお酒は、父と交した缶チューハイでした。忘れられない大切なお酒の思い出です。